あいつの一番になりたい。

あの子には別のもっと仲がいい友達がいるから僕なんて二の次なんだろうなって思うかもしれない。まず言いたいことはみんなそうやって不安になるってことだ。自分が一番愛されていると自信を持てる奴のほうが少ないことはよく考えてみたら当たり前だろ?そこまで図々しい世の中じゃないさ。みーんな誰かの一番になりたい。けどそれに見合ったことができるわけでもない。親友でいたいと願うだけの毎日だ。それは君一人だけじゃない。そうやって不安になって努力しようとするのが群れ社会を営む人間の正しい生き方だ。けどやっぱり、胸が苦しい。あいつにとっての一番は僕じないんだろうなって思うんだ。そう感じるたびに胸が苦しい。必要とされてないときが一番生きる意味を見失う。嘘でもいいからその笑顔を僕に向けてほしい。
そんな君にもう一つ言えることがある。友情って引き算式ではないんだよ。合計が100であいつに70使ったから残り30しかないって考えるのは間違い。あいつも親友こいつも親友ってできちゃうのが人間都合のいいとこだよね。もっと言えば目の前にいる人を一番の親友だと思う傾向にある。ってことはやっぱり僕はあいつの親友ではないんだろうか。そんなことはない。君があいつの目の前にいるとき、あいつが考えているのはやっぱり君のことなんだよね。そう考えたらちょっとは気が楽じゃない?